インフルエンザの予防をする上で大切なのは、自分がどのような環境に身をおいているのかを把握することです。
感染リスクが高い環境と感染リスクが低い環境で、必要となる対策が同じになることは考えにくいためです。
また、感染リスクが高い環境にいるにもかかわらず、感染リスクが低い環境と同じ対策しかとらなかったら、感染リスクは上がるともいえるでしょう。
どこまで対策すればいいのかを知るためにも、どのような環境なのかを知っておく必要があります。また、個人でできる対策には限りがあります。
いくら個人が対策をしても、環境が改善されなければ、感染リスクは下がらないといった場合もあるものです。
十分な対策を考える場合には、個人だけでなく組織的に動くことも欠かせません。
尚、看護師の場合、インフルエンザの患者が最も多く集まる病院が職場となります。感染リスクが高い環境で働いていることを、しっかり自覚することが大切です。
インフルエンザの患者数や職場環境は個人でコントロールできる部分ではないので、十分な対策を考えるなら、個人だけでなく、病院全体で予防への対策を徹底する必要があります。
また、万が一、インフルエンザに感染した場合、すみやかに職場から離れることが大切です。看護師は、患者のケアを優先するあまり、自身のことは後回しにし、無理をしてしまう人が多いもの。
けれど、インフルエンザを治療するはずの現場で、インフルエンザの感染源となってしまっては本末転倒です。
こまめなアルコール消毒や予防接種など、個人で気をつけられる部分で対策を講じることが大切です。
それに加えて、自身の体調のちょっとした変化にも気づき、休養を取るなど判断することも、看護師に必要なことといえます。